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:::mido :::

考える。心の中をぶつぶつと整理。思ったことや感じたことを、撮りだめ、書き留めていく場所、伝える場所。

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カンジョン村のこと② “拍手”で決められた大事なこと

【2014年Eaphet韓国スタディーツアー】

カンジョン村は、元々基地の建設予定地候補ではなかった。2002年、建設予定地としてソギポ市のウィミ、そしてファスンという場所が指定されたが、どちらも住民の反対運動によって計画は無くなった。そして2007年、カンジョン村が新たな候補地となった。 

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ウィミとファスン、二つの場所の反対運動では海女さんたちが中心になって、比較的激しい反対運動が行われていた。済州島では、海女さんたちの持つ物事の決定権がとても大きいそうで、そんなことを上手く利用し、海軍建設側(国・軍・アメリカ軍)は、 海女さんに補助金(安慰金)を渡し、お金や福利などで海女さんたちを上手く賛成側へと導いた。村の人々は、はじめカンジョン村が候補に挙がったと聞いたとき、カンジョン村には、「グロンムビ岩」など自然保護地帯があるからそんなことはあり得ないだろうと思っていたそうだ。

2007年4月、韓国海軍が当時のカンジョン村「村長」に海軍基地建設についての村の集会を開催させた。海女さんたちや漁師たち87人だけが集まったそうだ。きちんとした説明もないまま「賛成の人は拍手で」という方式で、集まった人たちは何だか分からずに拍手。それが「満場一致で賛成」ということになり、二日後には済州道知事が、海軍基地のカンジョン村への誘致が決定したとメディアに発表した。村民たちは(集会に参加していた人も含めて)この発表を聞いて初めて二日前の集会の意味を知り、とても驚いたそうだ。そこから村民たちによる道知事、ソギポ市長、カンジョン村会長の解任・退陣要求運動及び、基地建設反対運動が始まった。

 建設がはじまり、進み続ける今、ある新聞記者が海女さんに取材をした際、「海産物が以前とは異なる。」と答えているように、実際に基地建設がその土地の生態へ影響を大きく与えていることは間違いないだろう。

しかし、海女さんたちは今も賛成の立場のままだ。毎日行われる12:00からの人間の鎖の時に、車に乗った仕事を終えた海女さんたちがその前を通った。何と言っているかははっきり聞き取れなかったが、ものすごい血相とパワーで反対運動をしている側へ怒鳴っていたのが印象的だった。もちろん海女さんたち以外にも、基地建設賛成の立場の人たちもいる。基地が建設されることで、経済的効果があるという意見もある。基地建設賛成の人々は、「愛国心のとても強い人だ。」と反対運動をする方から聞いた。その「愛国心」というのは、国の経済成長であったり、「国を守る為の基地」という意味が含まれているのだろう。だけど、経済の成長や“国を守る為”という事の前に、自分の住む小さな小さな村が、基地建設によってどうしようもないぐらいに、壊されていっているのではないだろうか…

最近、済州島道知事選挙が行われ、セヌリ党の知事が勝利した。しかしこの知事は、今までの知事とは異なる対応に出た。それは、対抗馬だった基地反対派の候補者を基地問題(特に米軍との密約問題、グロムビ岩の爆破など)についての「真相解明」にあたって協力してくれるよう依頼したからであり、それに対して人々から一定の期待が寄せられているそうだ。また、この知事は、まだ年齢も若く、これから先国政にも参加するのではないかと噂されているような済州島期待の政治家だそうで、村の人々の中でも、「この人がいるのだったら信用できるのではないか?」という意見も出ている一方、「そうやってまた騙されてしまうのではないか?」という心配する声も出ているそうだ。

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右側の建物が、カンジョン村ピースセンター 村を訪れる人がまずはじめに来る場所。定期的に、学習会や講座が開かれたり、いろんな団体が会議場所として使ったりしている。中には、沢山の書籍やカンジョン村の抗議活動を応援するグッズや韓国語をはじめ、英語・日本語などで書かれたパンフレットや資料が置かれている。

左側は、手芸商品が販売してあったり、絵やピースキャッチャーをつくる体験ができる場所。ここで、村で基地建設反対活動をしている人々と交流している訪問者も多かった。

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沢山の絵がピースセンターの壁に貼られている。

Photo :Mayuko 無断での写真の転載はご遠慮ください。